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成宮千織(なるみやちおり)
心理カウンセラー
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怒りの大きさは愛の大きさ

こんにちは。カウンセリングサービス心理カウンセラーの成宮千織です。いつもありがとうございます。

本日はカウンセリングサービスのアメブロ「恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス」上手くいくコミュニケーションとメルマガの担当の日です。今まで書いていて、ギリギリ間に合いました(汗)

少し前置きです。

怒りを自覚している方は、自覚できていない人よりも良くて、無自覚になかったことにしていることも多いんですよね。「私は怒っていません」とか、「終わったことなので」「や、むしろ感謝しているんです」。でも心の中では確実に怒りはある。感じたくないことは、私たちは抑圧してしまいますので、このようなことって結構多かったりします。

あれについては怒っているけど、このことはなかったことにした。時と場合によっても違います。選別してるんですね。でも怒っていることを抑圧すると、周りの人に投影して、怒りをぶつけてくる人があらわれたり、怒っている人が目についたりします。何か自分から「怒りここにあるよ!」とサインがきます。周りの人が怒っている方は、自分自身の中に未消化の怒りがないか考えてみるのもいいかもしれませんよ。

では、本篇です。

怒りや恨みの手放しについては何度かブログで書いているのですが、大切なことなので少し角度を変えてもう一度書いてみようと思います。

まず、怒りや恨みを手放したくて、本やネットであれこれ調べたりセミナーに参加しても変われない!と感じたことはありませんか?それはもしかしたら、心の奥底では変わりたくないと思っているからかもしれません。

頭では許したい、手放したいと思っているのに、心の奥では許したくないと強く思っている。心理学用語で説明すると、顕在意識と潜在意識、無意識の領域で思っていることの相違なんですね。

潜在意識、無意識のことを深層心理ともいいますが、その深層心理の思いの強さは日常で思っていることの何倍も強いんです。

綱引きをしているとしたら、5対95くらいみたいなんです。

だから、許そうと思ってもそう簡単には許せないことも多いんですよね。そして、大切なことはもう一つ。正当な怒りはあってもいいんです。私たちのどんな感情も大切で意味があるんですね。

そして、怒りはちゃんと感じないと許せませんし、手放すこともできません。今は絶対に許せないけど、いつか許せたらいいかもしれない。怒ることもプロセスのひとつと感じると、少し楽になるのではないかと思います。だって、それくらい腹が立つことがあったからなんです。

怒りをなかったことにすると、表層では「怒っていませんよ、私は」となるのですが、それは抑圧になっているだけ。深層では氷河のようにとけることなく残っています。

そして、怒りはちゃんと感じたけど、手放し方がわからない場合。そういえば、怒りの手放し方を学校や身近な大人から教えてもらった記憶がありません。「そんなことで怒ってはいけない」とか、「仲良くしなくちゃダメ」と言われてきたけど、じゃあ私の心を無視して仲良くすればいいの?と思いませんでしたか?

それは大人もみんな、怒りの手放し方を知らないからなんですね。何かしらしていたら怒りが鎮まったこともあるでしょう。それを言葉にできないんです。言い換えると、それくらい怒りを手放すって難しいことなのかもしれませんね。

そもそもなんで許さなきゃいけないかわからない。怒りがわいてくるから怒っているだけですものね。怒りたくて怒っているわけではなくて、自然と怒りがわいてくると思うんです。思考も同じで、買い物をしていたら急に昔のことが思い出されて無性に腹が立ってきたり、ある時は怒っていたのに「お昼ご飯何にしよう」と違う思考があらわれたり。

それくらい私たちは自分のことがわからないし、コントロールもできにくいんです。わかっちゃいるけど、やめられないなんてあるあるじゃないですか。

怒りや恨みを持ち続けるメリット

怒りや恨みをもつことはもの凄くエネルギーが必要です。怒りの強い人ってパワフルで、情熱的ともいいます。そして同じくらい愛の大きさも大きい方なんですよね。ネガティブとポジティブは単体では存在せず、セット商品のようです。

それくらいたくさんあるエネルギーを愛に変換できたら、どれほど愛情深い方になるんでしょうか。

カウンセリングやセミナーをいくら受けても変われない、本を読んでもすぐ元に戻ってしまう!そんな昔の私みたいに言っている状態は、深層心理では変われないではなく、変わりたくない!んです。変わりたくないときに受けるカウンセリングやセミナーは能動的ではなくて、受け身なんですね。変えられるものなら、変えてみなさいよ!でも変わらないけどね。。。という具合です。

では、なぜ変わりたくないのか?それがとっても重要なポイントなんですが、それに大きなメリットがあるからなんです。それもひとつではなく、何個もです。

「もしも怒りや恨みを手放さないメリットがあるとしたら?」と自分に聞いてみてほしいのです。

考えることに抵抗を感じる方も多いと思うんです。それはそこを見たくないし、認めたくないし、できたら変わりたくないからなんです。例えば、お母さんに怒りを感じているとき、お母さんを許してしまったら、もう誰も責めることができなくなる。「私が不幸なのは、お母さんのせい」「お母さんがあんなことを言ったから、~したから」許した先は、自分の責任だと思うと抱えきれないこともあるでしょう。

また、変わらないのは楽でもあるんですよね。人間はどうしても楽な方を選びがちなので、変わらない方を選んでしまうんです。これも無意識にです。それが、人間関係やパートナーシップ、仕事も何もかもうまくいかない状態になったり、どん底まで心が落ちてしまう出来事があると、変わらなきゃ!と本気で思う瞬間がおとずれることがあります。

プロセスは完璧といいますが、それほどまでに苦しい思いを自分にさせなければ、変わろうと思えないのかと思ってしまいます。本気で変わる!と決めれば、行動も変わってきます。そこからの進みはとても早いんです。

次は、変わりたいけど、まだ変われない時の質問あれこれです。

ひどいことをされる私ってどんな人?

人に怒りや恨みを感じる私。当たり前ですが、そうなるには怒りや恨みを感じる出来事があったはずです。そんなことをされる自分のセルフイメージ(自分がどんな人だと思っているのか?)を見つけてみましょう。

価値のない人、怒られる人、バカにされる人、どうでもいい人、居ても居なくてもいい人、無視してもいい人、見下される人、頭が悪い人、ダメな人(自分のどこがダメ?)大切にされない人、見捨てられる人、大切にされない、退屈で面白くない人

どんな言葉でも、意味が同じの言葉でもたくさん思いつくまま思い浮かべてみてほしいのです。よくわからないときは、「人と比べて」どうかと考えると出てきやすいかもしれません。その中にきっと、「あ、これこれ」と思うものが見つかると思います。私は「頭が悪い人」でした。

見つかると、嫌なんだけど何か嬉しいようなホッとするような感覚になると思います。それがあなたのセルフイメージです。心が「見つけてくれて嬉しい」と感じるものが正解のようです。

このセルフイメージが私たちの「前提」となります。本当に嫌なんだけど、慣れ親しんだ我が家のようにしっくりきます。だから、アファメーションをしたり、「そんなことはないよ」と人に言ってもらったとしても、すぐに「前提」のセルフイメージに戻ってしまいます。

私は人から「それ、知らないの?」なんて言われると、知らない=私は頭が悪いと瞬時に考えてそれだけで腹が立つんです。そして、そんなことを言う人のことを許したら、頭が悪いと言われることを許してしまう。そう思ってしまいますが、そうじゃないんです。

「頭が悪い」と言われたと感じたことと、その人を切り離していくんです。決定づけてしまったセルイメージを見つけて、訂正してリセットしてあげるんですね。

怒りを感じた出来事を思い出す

まず、怒りを感じたのはどんな場面か思い出してみてください。それはどんな感覚でしたか?心、体、両面から思い出してみてください。

怒りで手が震える感じ。ショックで血がサーと引くよう。悲しくてなさけなくてやるせない。こんなことが起きるなんて絶望感。いろんな感覚や感情が出てくると思います。(苦しくなる方は無理せず、一人で頑張らないでくださいね。)

怒りの下の感情、悲しみ、寂しさ、悔しさ、恥ずかしさ、やるせなさ、それらは怒りや恨みで覆い隠してしまう感情です。でも、それを自分で感じてあげると、自己受容が深まります。

本当はどうして欲しかったの?

次に、本当はどうして欲しかったの?かを考えてみてください。ここまで読み進めている方は、かなりの頑張り屋さんかもしれません。

希望、望み、を見る方が辛いからなかったことにしてしまうのです。それはわかったとしても、それももう叶うことがないからしんどくなるだけと思ってしまうからなんです。本当はあの時どうして欲しかったのか?

私の悲しい気持ちをわかって欲しかった。優しい言葉をかけて欲しかった。最後まで言い分を聞いて欲しかった。

怒り、恨みの状態から抜け出すためには、ネガティブな感情で終わらせてしまったら、あまり意味がありません。大切なのは本当はどうして欲しかったの?を自分でわかることなんです。

ネガティブとポジティブはセット商品。希望があって、それが得られなかったから、悲しみも大きかったんです。闇が大きい分、光も大きい。

それほど怒りや恨みを感じたその人は、きっとあなたにとって重要な人物、大事な存在だったのではないでしょうか。また、その人物がそれほど重要ではない場合は、自分自身への愛の大きさだと思ってくださいね。

悔しくて大好き、大切な人、大切な自分を怒りで消してたり、否定していたんですね。それを認めたくなかったんです。

望むことを自分に許さないから、人にも伝えらません。怒りで蓋をしてしまったけど、「本当はこうして欲しかったんだよ。」自分の期待や希望に気づくことはとても大切なんですね。

怒りを感じたときに、自分の気持ち「私は~して欲しい」を素直に伝えることができたら、怒りや恨みで繋がるのではなく、心と心で繋げる関係になれるかもしれません。

すぐにできなくても、全然大丈夫です。挫折したら、休んで、頑張れそうならまた挑戦する。進んだり戻ったり、少しずつ少しずつでいいんです。

あなたは絶対大丈夫!応援しています。