カウンセリングサービス 心理カウンセラーの成宮千織です。いつもありがとうございます。
あなたは誰かの愛をちゃんと受け取っているでしょうか?愛なんて良くわからないと思われる方は、人の優しさや褒め言葉、ねぎらい、承認を受け取っているでしょうか?
恋愛のお悩みで原因がわからないけど、長続きしない。友人関係でいつもギクシャクする。
そんなとき、愛の受け取り拒否が原因になっていることがあります。この受け取るは、「ありがとう」という感謝の言葉だけではなく、非言語の部分がとても大切なんです。ちょっと深い話にはなりますが、ご興味のある方はどうぞ。
言葉よりも相手に伝わるもの
非言語の部分が不十分だと受け取ってるつもりなんだけど、相手には届いてない状態になります。非言語とは言葉では伝えきれない部分を補う表現なのですが、表情、ジェスチャー、身振り、手振り、声のトーンやリズム、イントネーション、目の動き、会話の間、姿勢、うなずき、語尾の強弱などのことを指します。
私たちのコミュニケーションは言葉を第一優先にしているように感じますが、実は言葉で伝わる割合は、その割合を100%で表すと7%くらいなんです。その他の93%は言葉以外のコミュニケーションで私たちは伝達をしています。
初対面の印象は3秒で決まるといいます。姿勢、雰囲気、たたずまいや、表情、身だしなみなど、直感で「この人は感じがいいな」とか、「品があって優しそう」と後々まで印象に残るんですね。
この「ありがとう」という言葉を伝えるときに、非言語の部分が大切ということは、おわかりいただけたと思うのですが、ではどうしたらそれを相手に「しっかり受け取りましたよ♪」と伝えられるかなんですね。
語尾の「♪」をまず意識してもらいたいなと思います。「♡」でもいいですね!LINEなどでは絵文字を使うか使わないかで相手に与える印象が大きく変わってきますね。この絵文字や顔文字、記号も非言語の役割をしてくれます。LINEではなく、実際に言葉で伝えるときにも、最後に「♪」をつけるイメージで伝えてみてください。
「おはよう♪」「さようなら♪」なんでも「♪」を頭にイメージして言葉を発すると、相手に「♪」の部分がちゃんと伝わります
「♪」これはちょっとしたテクニック的な方法なので、次はもっと本質的な話しをしていきます。
思いや感情が大切な理由
非言語の部分は、自分で意識してできるというよりも、無意識の領域の話しです。無意識は私たちが何気なく意識しなくてもしている言動です。自転車をこぐときに「右足こいで、次は左足で」、と意識していません。これが簡単にいう無意識なんです。意図せずに表現してしまう非言語のコミュニケーションこれが相手に伝わるんです。
そして、その無意識にあるものは、思いや感情なんですね。言葉にできない「わぁ~♡」とか、「やったぁ!」「え?うそ?」と心の底からわき上がるもの。これがまずあって笑顔になったり、手を口に持っていったり、目をまるく見開いたをを自動的にしてしまうんですよね。無表情で抑揚もなく「ありがとう」と伝えた場合と比べれば、相手が受ける印象は全く別のものになりますものね。
自分の感情がわからない、感じにくいとこの非言語の部分が相手にも届きにくいということになります。嬉しいんだけど、どれくらい嬉しいか、どんな嬉しさかいまいちわからない。それは、感情が少し鈍くなっている状態です。
感情を感じにくくなる原因として、辛いこと、悲しいこと、寂しさ、悔しさを感じなくして、自分を守っていることがあります。ネガティブな感情って心地良くはありませんから、私たちはできれば感じたくないんです。ちょっとしたことなら耐えられるんですけどね、それが度重なったり、自分では抱えきれなくなるとこのような状態になることがあるんですね。どれほど一人で頑張ってきたんでしょうか?ということなんです。
このネガティブと呼ばれる感情を感じなくさせると、心に麻酔の注射を打ったような状態になるので、辛さがやわらぐんです。でも、それと一緒に楽しい、嬉しい、幸せ、も感じにくくなっちゃいます。
自分のどんな思いも感情も大切!というのは、この部分で、悲しさがわかるから、嬉しいもわかるんですね。寂しさがわかるから、人と繋がる温かさがわかるんです。苦労した人が優しいというのは、苦難を乗り越えたからでもあるのですが、辛さを知っているから本当の優しさというものがわかるんですね。
日頃から、今の私はどう思っているの?感じているの?を意識してみてくださいね。
お互いの愛の概念を知る
言葉や非言語のコミュニケーションを理解したら、次は目には見えないものを探っていきます。怪しいものではありませんから心配しないでくださいね(^-^)
愛の概念、つまり「私にとっての愛はなんだろう?」ということです。人からされて嬉しいとか愛されてる~と感じることを考えてみてください。わかりやすいのは、「好き、愛している」などの愛情表現、プレゼント、サプライズ、頭をなでられる。恋愛ではなくても、友達が困ったときに助けてくれる、隣人が笑顔で挨拶してくれるなどなんでもいいです。
これは、人によって違うんですよね。男女によっても、関係性によっても、年代でも違うんです。大きく違うのは男女だと思います。男性の愛って、女性のように「愛してるって言って欲しい」などわかりやすいこともあれば、もっとわかりにくい大きな愛があることも。
夫婦であれば、夫の愛は仕事をして家族のためにお金を稼ぐことが愛だったりします。だから残業だって出張だって頑張ります。でも奥さんはそれが夫の愛とは感じられず、「早く帰ってきて」と文句を言うことがあります。この場合の奥さんの求めているものは、「早く帰ってきてくれて、一緒に過ごす」これが愛なんですね。
親子関係でもお母さんが子どものことを思って「宿題はやったの?」「忘れ物はない?」と毎日聞く。これがそのお母さんにとっての愛なのですが、子どもは「もっと自分を信頼して欲しい」それを求めているかもしれません。
そして、自分が欲しいものは相手もきっと欲しいだろうという思い込み。風邪をひいて看病されることが嬉しければ、人にかいがいしく看病します。逆にそっと寝かせて欲しいと思う人は、人もきっとそっとして欲しいだろうとそっと見守ると思います。
愛の概念の相違、お互いの求めているもの、与えているものを理解していないと、「○○してくれないから、きっと私は愛されていない」と勘違いし、心の溝ができたりトラブルになったりするのですね。
人間関係の一番のトラブルの元になるには感情の思い込みといいます。
「怒っているに違いない」
「嫌われてるに違いない」
「自分をバカにしてるに違いない」
これは大前提に、自分が自分のことをどう思っているか(自己概念ですね)によることもあるんです。「自分は愛されない存在」とか「バカにされる存在」など前提がまずあって、出来事は答え合わせのようになります。「あ~これこれ、まただね、やっぱりね」っていう感じになるんですね。
挨拶しても、挨拶を返してくれないことがあると、「私、嫌われてるのかな?」と思う人もいれば、「体調でも悪いのかな?」と自分にフォーカスするのではなく、相手に何か原因があって挨拶できなかったと考える人もいます。嫌われていると思えば、何かしたかな?とか考えて、怒りに変わることもあれば、その人から距離を取ることもあるでしょう。体調が悪いのかな?と思えば、おのずと相手をサポートしたり気づかう気持ちになると思うのですよね。
でも、実は、イヤホンで音楽を聴いていて、挨拶の声が聞こえていなかっただけということもあります。日常のささいな出来事でも、感情の思い込みで私たちは悩んだり落ち込んだりすることがあるんですよね。それくらい人のことが私たちにはわからないんです。
まとめになりますが、自分の愛の概念がわかったら、相手の愛に興味関心を持って、わからなければ聞いてみるといいと思うのです。関係性がこじれたときって聞きにくいと思うので、できたらお付き合いをはじめたばかりにお互いを知りたい欲求のあるとき、お酒を飲んでいるとき、旅行中などいつもと違うテンションなら「こんなブログを読んでね」などと切り出しやすいと思います。友達同士では心の深い話しになったときに、それとなく聞いてみてはどうでしょうか?
受け取ることは、与えることといいます。
応援しています。