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成宮千織(なるみやちおり)
心理カウンセラー
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毒親育ちが「優しい人」に依存してしまう理由

  

カウンセリングサービスの心理カウンセラー成宮千織です。いつもありがとうございます。

どうして私は優しい人ばかりを求めてしまうのだろう?そう思うことはないですか?もちろん、優しい人に惹かれること自体は自然なことです。

しかし、毒親育ちの人の場合、その優しさを求める気持ちが人一倍強くなることがあります。恋愛においても、単なる好きという気持ちだけではありません。

それは子ども時代からの満たされなかった思いが関係しているからです。

目次

愛されず育った子ども時代

毒親のもとで育った子どもは、無条件に愛される経験が少ないといいます。無条件に愛されないとこんな子どもになることが多いのです。

・顔色をうかがう
・怒られないように言うことを聞く
・期待に応えようとする

自分の本当の気持ちよりも、受け入れられること、愛されることが優先になります。その思いの癖は大人になっても消えません。

「私はありのままでは、愛されない」こんな思い込みを持つのですね。

優しい人は救世主のように見える

そんな人が大人になって優しい人と出会うと、強く心を動かされます。優しい人はこんな人です。否定しない、責めない、話を聞いてくれる、怒らず穏やかに接してくれる…。

それは子どもの頃に欲しかったものだからです。優しい人は、まるで乾ききった砂漠でオアシスを見つけたような感じです。

「この人なら私を愛してくれるかもしれない」「この人なら私を見捨てないかもしれない」そんな期待がうまれるのは当たり前のことかもしれません。

心の穴を埋めようとしている

ここで問題になるのは、相手のことが純粋に好きか、それとも相手に救いを求めているか分からなくなることです。それは友人かもしれませんし、恋人かもしれません。長続きする関係は、お互いを一人の人間として尊重する関係です。

しかし依存が強くなると、「この人がいないと生きていけない」「この人だけが私の味方」という状態になってしまいます。

すると相手の機嫌や態度に振り回されるようになります。少し冷たくされただけで不安になりますし、連絡が遅いだけで自分が見捨てられた気持ちになります。愛情を確認したくて何度も求めたり、試したりします。

その本当の苦しさは、目の前の相手ではなく、親から愛されなかった心の傷が隠れていることがあるのです。

優しい人も人間

優しい人も同じ人間ですので、疲れているときも、心に余裕がないこともあります。人の期待に応えられないこともありますよね。頭ではわかっていても、依存している状態の人は、その小さな変化を大きな変化として受け取ってしまいます。「私は拒絶された」って。

すると、「やっぱり私は愛されない」という昔の傷が刺激されるのです。本当は相手の問題ではなく、過去の痛みが繰り返し出てきているだけなのです。

「期待とこき下ろし」

最初は相手を理想化します。やっと見つけたオアシスですものね。絶えることなく湧き出る泉のように感じるのです。しかし現実の人間は完璧ではありません。

期待通りにならない部分が見えると、今度は反対に「全然ダメな人だった」「優しさがない」「期待外れだった」と極端に相手を下げてしまいます。(こき下ろし)

本来なら「良いところもあるし、そうでないところもある」と考えられるはずですが、白か黒かで見てしまうため、このようなことが起こります。

「どうせ裏切られる」

また、傷ついた経験が多い人には、「私はどうぜ裏切られる」という無意識の思い込みがあることがあります。これを心理学で自己成就予言ということがあります。その予想どおりの結果を引き寄せてしまう現象をいいます。

その人は心のどこかで、「期待したら傷つく」ことを知っているのです。どれだけ深く傷つく経験をしてこられたかということです。

だから相手に期待したあとに、「裏切られた!」と感じると激しく批判や攻撃をします。それは自分が傷つく前に心を守ろうとする防衛反応でもあります。攻撃は最大の防御といいます。

そして「こき下ろし」の裏には「大切にしてほしかった」「分かってほしかった」「悲しかった」と悲しみや寂しさが隠れているのです。

本当は相手をどうでもいいと思っているのではなく、むしろ期待が大きすぎることに問題があります。「この人は完璧ではない。でも良いところもある」と等身大の相手を受け入れることから始まります。

相手にフォーカスするよりも、「私は相手に何を期待していたのだろう」と自分の心に目を向けると、人間関係は少し楽になることがあります。

依存から抜け出すには

自分で自分を大切にできるようになると、人への依存は少しずつ減っていくといいます。最初から自立を目指すのは無理があると思うので、まずは依存する相手を増やしてみるといいと思うのです。一人に集中するとお互いが苦しくなります。

それも難しいときは、スモールステップでいいのです。負担の少ない小さなことを頼んでみる練習をしてみてください。例えば店員さんにお弁当を温めてもらうこと。私もですが、毒親育ちの人はそんなことも躊躇してしまうのですよね。小さな心の交流がやがて大きな自信へと繋がっていくと思います。

優しい人に惹かれることは決して悪いことではありません。期待を大きくしすぎないということなのです。

応援しています。


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