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成宮千織(なるみやちおり)
心理カウンセラー
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ついつい人と戦ってしまう…

カウンセリングサービス、心理カウンセラーの成宮千織です。

言い争いなど、負けるものか!とついつい人と戦ってしまう…

直接的に人と戦ってしまうこともありますが、自分の心の中で誰かと戦っていることありませんか?そんな状態が日常的に起きていると、心が休まらずいくら寝ても疲れが取れなかったり、いつもイライラしてる状態になると思うのです。

これ、辛いですよね。できれば人と争うことは避けたい、友好的な関係を築きたいとほとんど人はそう思っているんじゃないでしょうか。でも、気づくといつも誰かに腹を立てていたり、トラブルになってしまう。

「自分の周りには嫌な人ばかりだ」

自分も悪いことはわかっているけど、それを認めるのも嫌。だから相手が悪い、自分は正しいにしちゃうんです。実際に相手が悪いこともありますから、全て自分が悪いなんて思わなくていいのですよ。

世の中には理不尽なこともありますもの。

それでも、どんな人と関わってもだんだんと相手の嫌なところや欠点などが目について、許せなくなる。そんなときは、自分のために「なぜ怒りが出るんだろう?」と考えてもいいと思うのです。

ではですね、今、誰かと戦っている方はこの瞬間ですね、その嫌な相手はあなたの目の前にいるでしょうか?今、このブログを読んでいるほとんどの方の前には、嫌な人はいないと思うのですね。

でも、思い出すとイライラ、ムカムカする。この状態って実は自分自身と戦っているようなのです。

私自身の話しですが、先日久しぶりに実家に帰り、父と昔の出来事について話していたのですが、お互いの記憶が食い違い口げんかになってしまいました。

父も高齢になり、記憶があいまいになってきていることを大目にみることができない器の小さい私。きっと、相手が親ではなかったらもっと優しい気持ちで話ができると思うのですが、どうしても父とは戦ってしまいます。父と離れてもいつまでも怒りが収まりません。

父には負けたくない!

もういつもいつも嫌だな~と思って、「じゃあ私が負ける状態ってどんなんだろう?」と考えてみたんです。

「記憶が曖昧な父に間違っていることをそのまま通されてしまう。」

「そのまま通されるとどうなるんだろう?」→ 自分がみじめな気持ちになる。

私はみじめな気持ちを感じたくないから、戦っているということです。つまり、私の心の中にあるみじめさを刺激されるのが怖いんですね。みじめ…そう思っているのは私自身。

私はみじめだと思っていたら、ちょっとしたことでも反応して怒りを感じてしまいます。私の心の中に遠い過去にできた傷があるのです。父を変えるのではなくて、自分の心の傷の手当が必要なのですよね。

「それはいつできた傷だろう?」自分の傷を見ていくのは、痛みをともないます。だから蓋をしてしまうのです。そんな傷はたいしたことないし、そもそもなかったこと。でも、みじめさは癒してほしがっているんですね。

癒されてない心の傷は、誰かの一言や行動、いろんな場面で、刺激されて怒りや不満、不快な気持ちとして出てきます。私のみじめさも怒りとなって出てきたのですが、みじめさに蓋をしているので気がつかないんですね。

いつも誰かと戦ってしまう人は、それだけ傷ついてきた人なんだと思います。心にいっぱい傷があって、そこから血が流れているような状態なんですね。だから、早く傷を治してあげるのがいいですよね。それにはどこに傷口があるのか探してみないといけません。

心の傷って、とっても大きなものかもしれません。でも、もしかしたら、それほどではないものかもしれませんよ。

例えば、小さいころお母さんに「ねえねえ」と声をかけたとします。でもお母さんは産まれたばかりの妹のお世話で声に気づきませんでした。小さな子どもには事情はわかりません。これだけで傷になるの?と思われるかもしれませんが、本当に小さなことで感情の思い込みができることがあるのですね。「お母さんは妹の方が大切なんだ」

私たちはその思い込みを前提として、物事を見ていきます。「私は愛されるにふさわしくない」と思いながら愛する人に近づくと、ぎこちなくなったり、自分を隠そうとしたり、愛されるにふさわしくない態度を取ってしまいがちなのですね。

そして愛する人が自分から去ると、「あーやっぱり私は愛されない」と傷がまた大きくなってしまいます。その思い込みも強くなります。本当に変えた方がいいものは、自分の容姿や性格などではなくまず自分自身の思い込みなのです。

私はみじめだと思い込んでいる自分に、そんなことないよと優しく言ってあげました。過去を振り返ると、小学生のころに書記という係をしていたのですが、黒板に書いた漢字を間違えてしまったのですね。それをクラスの男の子に指摘されて、クラス中が爆笑の渦に巻き込まれました。

そんな間違いはよくあることだと思うのですが(実際に今も誤字はたくさん)、当時のまだピュアな心が残っていた私にはとても恥ずかしくてみじめだったんです。思い出すとですね、小学生のころの私はこんなことがよくありました。思い込みの強化をせっせとしていたんです。

心の傷がどこにあるのか見つけたら、イメージの中で今の自分が当時の自分に「大丈夫だよ」と優しく言ってあげてくださいね。私の経験ですが、とても辛い場面を何度も何度も思い出していると、だんだんとその場面で感じていた辛さが減っていくように感じました。それは、悲しい映画の場面を何十回も繰り返し見ていくような感じで、次第になんとも思わなくなりました。

トラウマレベルの辛いことは気を付けていただきたいのですが、今の自分ならそれを「見る」ことができそうなら一度チャレンジしてもいいかもしれません。もしも、ご自身ひとりでは難しいようなら、カウンセリングをご利用ください。

戦うのは相手でも自分でもありません。もう傷を癒してほしい、という心からのメッセージとして受け止めてみてくださいね。