
こんにちは。カウンセリングサービスの成宮千織です。いつもありがとうございます。
自分のトリセツ(取り扱い説明書)をつくると今よりも生きやすくなり、人生が豊かになるといいます。
まず、次の質問に答えてみてくださいね。
あなたは何をしているときが、楽しいですか?
あなたの得意なことはなんですか?
あなたの好きな食べ物はなんですか?
あなたはどうしたら気分転換できますか?
あなたは今、何が一番欲しいですか?
すぐに答えが出てくるものもあれば、答えがなかなか出てこないものもあるかもしれません。私たちは自分のことを意外に理解していないんです。自分のことが一番わからないともいいます。
私たちは誰かに自分のことをわかってほしいと思うことがあります。お母さんやお父さん、先生、パートナー、友達、上司…自分にとって重要な人にほどわかってほしいと思うものです。重要というのは好き、嫌いを置いておいてです。
でもね、自分のことがよくわからない状態で、他者に自分をわかってほしいと思ってもちょっと無理があるな?って思いませんか?
私たちが一番わかってほしいのは、自分の「気持ち」や「感情」なのです。寂しさ、辛さ、苦しさ、悲しさ、怒り、悔しさ、喜び、幸福感などだと思うのです。
そして、その気持ちや感情になったのは、必ず何か出来事があるのです。
正しさと正しさのぶつかり合い 母vs私
私は「お母さんが愛してくれなかったから、私は不幸になった!」こんなことを長く思っていて、母に怒りを感じていたのですが、母からすれば何でこれほど私が怒っているかわからなかったと思うのです。
怒りを直接ぶつければ、母も本能的に怒りで防御しようとするので、これを続けているうちは、いつまでたっても関係は改善されないんですね。私は、親なんだから母が私を理解するのが当たり前と思っています。母は母できっと、ご飯を食べさせて、学校にも行かせて、やれることはやったのになぜ私から、怒りをぶつけられるのかわからなかったと思うんです。
ずっと正しさと正しさのぶつかり合いをしてました。私が正しい。あなたが間違ってる。お互い同じ思いです。
私が母にわかってほしかったのは、「寂しかった」これなんですけどね。でも、母と娘って長い歴史の中で一言でいえないほどのたくさんの思いがあるので、なかなか素直にいうことができません。複雑な思い、照れやプライドなど様々な思いが邪魔するので、これを超えていくには相当なエネルギーが必要なのです。
結局、私は母に「自分の気持ちをわかってほしい」をあきらめて、母を理解するという方向で和解しました。正直なところ、私の寂しさは母にはわからないと思ったんです。子どもを理解できなくても、理解したいと思う親もいます。でも理解したいと思わない親も少なからずいるんですよね。できないことはできない、それは仕方がないこと。それを理解するということにしたんです。
時間がかかって、嫌なことは嫌だと理由もハッキリ伝えられるようになりました。それも昔はできなかったんです。それは自分が何が嫌かもよくわからなかったからです。だから言語化できなかったということです。もっと早くいえたら良かったなと自戒を込めて、今日はこのタイトルにしました。みなさんには私のような思いをしてほしくないです。
怒りは、「言いたいことを、言いたい相手に伝えてない」からたまっていくようです。
私のトリセツ「私はこうゆう人です!」
親子のように距離の近さと、関わってきた年月の長さ、これが問題を解決しにくくする原因のひとつだと思うのです。長年連れ添った夫婦でも同じことがいえますね。こじれた関係を修復するのはとても大変なんですね。ただ、修復は不可能ではなく、自分が変われば相手も変わることもありますからね。自分の成長にも繋がるんです。
これから関係を構築するならば、関係がいいときにちゃんと話しておけばいいんです。パートナーシップならばお互いを理解したいという気持ちが強い時期があります。恥ずかしさを超えるのも楽々ですからね。
カウンセリングサービス、代表の平の言葉で私が今でも心に残っているものがあります。あるセッションでなかなか自己開示ができない生徒さんに「あなたは存在自体がクイズなんですね」と平がいいました。もちろん愛のある言葉なんですけどね。
その人がどうゆう人かわからないと、人は不安に思うということなんです。全て話す必要はないと思いますが、少なくとも相手と良好な関係を続けていくための必要な情報は相手に伝えた方がいいと思うのですよね。会話の中で趣味や嗜好について話すことは多あると思いますが、できるだけ感情に意識をむけて考えてみてください。
・私は○○が好きです。○○は苦手です。
・私は○○に幸せを感じます。
もうひとつ、私はこうゆう人ではありません!これも大切だと思います。
・過度に期待されても期待にこたえられる人ではありません。
・我慢ばかりはできません。
・浮気、DVは受け入れられません。
これはオブラートに包んだ伝え方が必要となりますが、とても大切なことなんですよね。
察してほしい女vs察することができない男
男女の間で、「私はもっとこうして欲しいのに」とか「こうしてくれたら許してあげるのに」相手に伝えることなく、女性は察してほしい気持ちが出てくることがあります。そしてそれをわかってくれないと、「なんで私のことわかってくれないの!」とケンカになることもありますよね。
多くの男性は女性よりも態度や表情を見て、相手が何を求めているかを察することが苦手です。中には女性があからさまにムッとした態度を取っても気がつかない男性もいます。
女性からすると、自分が気づくことは相手も気づくはずと思ってしまうのですね。でも、なかなか気づいてくれないので、「なんでわかってくれないの!」と怒りが爆発してしまうのです。
女性の怒りはポイント制ともいうようです。心の中にスタンプカードの台紙があるイメージで、怒りを覚えるたびに、1個また1個とポイントが増えていきます。そして、ゴールは怒りの爆発となるのです。
男性は昔のことなんて忘れていますし、怒りのポイントが満タンになったこともわかりませんから、「なんでそんなことでキレるんだよ!」となるわけです。女性の「あの時は~だったでしょう!」という文句も「そんな前のこと蒸し返してなんだよ!」ともなるのですね。
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こんなふうに私のトリセツをそれとなく相手に伝えておくのがいいと思います。
「私はこうされたら腹が立つ」とか、
「私はこれをいわれたら傷つく」
「私はこれはあまりいい気分にならない」
「私はこれが嫌い」
そして、「私はこうされた嬉しい」も大切なことです。
それでも、忘れてしまったり感情に任せて相手からいわれたり、されたりすることもあると思います。だったら、繰り返し根気よく伝えればいいと思うのです。
電化製品のトリセツだってしばらく読んでいないと忘れてしまいますよね。記憶が定着するには時間がかかります。繰り返しが習慣になるのです。
そして「私はこうされたら嬉しい」これもとっても大切だと思います。黙って「私の喜ぶものはなんでしょう?」というクイズを出す方も多いのですが男性はほとんど分かりません。ちなみに私の喜ぶものは「プリン」なんです。怒りの度合いにもよりますが、プリンがあればすぐにご機嫌になれます。安上がりだと思いませんか。
なぜかイライラするは自分を知るヒント!
カウンセリングをさせていただいていて思うのですが、「私は何をされたら嫌」だって自分で認識されている方って意外と少ないんですよね。かつての私もそうでした。「嘘をつかれたら嫌だ」とか、もちろんそれくらいはわかっていらっしゃるのですが、もっと具体的にお聞きしても漠然としていらっしゃる方が多いんです。
だから、相手の言動にバンバン無意識に反応してしまうのですね。「なぜかイライラする」なんて時です。イライラしたらこの「なんでかわからない」を明確にしてみてください。自分が気づかなかったことに気づくヒントになるかもしれませんよ。
怒りのポイントがたまってきたなって思ったらすかさず感情のお掃除です。友達とランチに行ったり、身近な人に話を聞いてもらったり、カウンセリングも有効活用してください。溜めずに解放したいですね。
でも、そうなる前に自分はこうゆう人!私はこうゆう人ではありません!これを自分で認識し、相手に伝えるのもいい方法ではないでしょうか?