MENU
成宮千織(なるみやちおり)
心理カウンセラー
   「私はあなたの居場所になりたい!」

    カウンセリング予約センター
    受付時間:12時~20時半
    定休日・月曜日 他
今すぐ予約する >> TEL:06-6190-5131

パートナーは同じ感情で苦しむ

心理カウンセラーの成宮千織です。こんにちは。

私たちは意図しなくても、他者から感情の影響を受けることがあります。

怒っている人が隣にいると、自分までイライラしてきたり、笑い転げている人がいたら、見ているだけで自分まで笑えてきたなんて経験はないでしょうか?

これは感情が共鳴しているのです。心理学でいう共鳴とは、人の感じている感情を自分も感じ取り、同じ感情になるというものです。

仕事が終わり家に帰ったら、特に腹が立つことはないのにイライラしている自分に気づく。それは、もしかしたら電車でたまたま隣に座った人の怒りを自分がキャッチして共鳴していた!なんてことがあるかもしれません。

感受性の豊かな人が人混みの中に行くとしんどくなるというのも納得がいく話しだと思うのです。

それくらい感情は私たちの生活の中で行き交っているんですね。

電車などで共鳴した感情は、離れて時間が経てば消えてなくなります。しかし、身近な家族やパートナーは心の距離が近い分、すぐに消えてなくなることはないようです。

+

恋愛相談でよくお聞きするのは、「彼からの連絡が遅い」というお悩み。彼に理由を聞くことができれば深刻な悩みにはならないのかもしれませんが、お相手に遠慮して聞けないことも多いですよね。

「仕事が忙しそうなのに催促したら迷惑かな」「重い女と思われたらどうしよう」こんなことをよく考えちゃいます。

彼に文句や不満を伝えなくても、彼女の雰囲気や言動などの変化は相手に伝わるものです。彼女がモヤモヤしていると、彼まで同じようにモヤモヤしてくることがあります。

彼女が感じている感情は、彼から連絡がなかなか来ないという悲しみや寂しさ、怒り。そして私は愛されていないという無価値感。

そして、彼のことが大好きという感情。「寂しさや怒り、無価値感を感じる人」と、「大好きな人」が同じ人物なんです。これってかなりキツいと思います。

相反する感情が心の中にあることを、心理学で葛藤といいます。葛藤は男女間で共鳴が起きやすい感情のひとつなんですね。

彼も、彼女のそっけない態度に気づいて、同じように寂しさや自分は愛されていないという無価値感を感じているかもしれません。そして、彼も同じように彼女のことが大好き。

パートナーは同じ感情で苦しむともいいます。

お互いが同じ葛藤を抱えている状態。「もしかしたら、彼も同じ感情を感じてるかもしれない?」ここで、対処できれば関係を修復することも可能なのです。

+

パートナーが何か辛いことを我慢していたり、抑圧していると、代わりにもう一人がその感情を感じることがあるようなのです。

私の友人夫婦の相談にのったことがありました。夫は心の奥では怒っているけど、それを抑圧してなかったかのように過ごしていました。それを無意識に感じ取った妻はむしょうに腹が立って仕方がなかったのです。夫の怒りと妻の怒り2人分の怒りを妻が抱え持っていたようでした。

「夫婦は同じ感情で苦しむみたいだよ」と私は妻の方に伝えました。はじめはよくわからなかった妻も話をしていくうちに「確かにそうかもしれない。夫も怒りで本当は苦しんでいるのかも?」腑に落ちてとても楽になったようなのです。

自分だけが苦しい思いをしていると思うと、相手のことを理解したり思いやりの気持ちを持とうなんてとても思えませんよね。でも、同じように辛い感情を抱えているとしたら?そこに心の余裕がうまれるんですね。心に少しスペースができるという感じです。すると、そのスペースで相手のことを考えることができるのです。

そのうえで、怒り続けてもいいし、許してもいい、選択肢が増えるわけなんです。相手のせいで怒りが止まらないと思うよりも、これは私が選んだ感情。怒りもコントロールがしやすくなると思います。

「もしかしたら、彼(彼女)も同じ感情を感じてるかもしれない?」と考えて、スッと気持ちが軽くなるときは、案外当たっているようなのです。

応援しています。